私たち夫婦が子供に守ってもらいたかったひとつだけの事

もうすでに成人している娘が小学校の時の話です。子供の教育にはそれほど熱心ではない私たち夫婦でしたが、唯一子供に守ってもらいたく、常に言い聞かせていたことがあります。それは【決して人を傷つけることがないように。常に人の気持ちを思いやれ】という事でした。

私たち夫婦は共に教員をしていましたから、勤務先の学校でいろいろな子供を見てきました。その中で勉強・スポーツはできるけれども平気で他人を(精神的に)傷つける子、自分さえよければ友達のことなどどうでもいいと思っている子と接することがありました。そんな子供たちを見るにつけ、わが子だけは決してそんな人間になってほしくないという一念から、【他人を思いやることが出来る】子になって欲しかったのです。そして、その事だけでも守ってくれる子ならば、成績や運動に関しては他人よりも劣っていてもいい、と夫婦二人で話し合っていました。

そんな私たち夫婦の思いを知ってか、親の私が言うのも変ですが娘は大変心優しい大人に成長しました。大学は福祉関係の学部へ進学しました。子供の頃に言い聞かせていた【常に人の事を思いやる】事が出来る女性になった娘を、親として私はとても誇りに思っています。